「普通科」は、こういう場所です
普通科は、
サルサをたくさん説明する場所ではありません。
最初から、
「踊っている状態」が成立する形を作り、
それを崩さずに続けていくためのレッスンです。
扱う動きは、最初から絞っています。
派手さや種類よりも、
どこで踊っても困らない形を優先します。
毎回ちがうことはしません。
理屈を積み上げることもしません。
その代わり、
その場で分からなくても成立する形を、
何度も繰り返します。
普通科では、
- 評価しません
- 比べません
- 置いていきません
できないままでも進める前提で、
レッスンは進みます。
「まだ踊れないから…」
「もう少し分かってから…」
そう思っている人ほど、
最初に来てほしい場所です。
普通科が目指すゴール
普通科のゴールは、
「一通り踊れる状態」に近づいていくことです。
ただしこのレッスンでは、
その道のりをはっきり分けて考えています。
初級で目指す状態
初級が終わる頃には、
**「一通り踊れている“みたい”な感じ」**が出てきます。
一曲を通して踊れていて、
ぱっと見はサルサを踊っているように見える。
自分の中でも
「ちゃんと踊れているかも」という感覚が生まれます。
ただし正直に言うと、
まだギリギリです。
男性の場合、
相手から見ると
「この流れの繰り返しだな」と分かる段階。
女性の場合も、
「できない動きがまだ多いな」と思われやすい状態です。
まずは、
ここまでの形を最初に作ることを
初級のゴールにしています。
中級で目指す状態
中級が終わると、
ギリギリですが「一通り踊れる」と言っていい状態になります。
男性は、
一曲を通して踊っても
ズブの初心者には見えません。
相手からは、
キャリア2〜3年くらいに見られることが多いでしょう。
女性も、
「大体は対応できる」状態になります。
難しい動きはまだ苦手でも、
踊りが止まってしまうことは減ってきます。
この段階が、
普通科としてのひとつの到達点です。
上級で目指す状態
上級では、
中級までで感じていた
ギリギリ感を抜いていきます。
動きの幅を少し広げながら、
踊っている最中の余裕や、
相手とのやり取りを整えていきます。
同時に、
最初に作った形に必ず戻って微調整します。
上に進むほど崩れやすい部分を、
もう一度きれいに整えるためです。
普通科が大切にしていること
このレッスンでは、
スゴイと思わせることより、
ちゃんと成立していることを大切にしています。
無理をしないこと。
相手を困らせないこと。
それができていれば、
サルサはちゃんと楽しい。
普通科が目指しているのは、
その状態です。
なぜ「毎週」なのか
これは、
気合いや根性の話ではありません。
体が覚えるスピードの話です。
人は、
一度やった動きをすぐ忘れます。
でも、完全には消えません。
少しだけ残る。
その「少し」が残っているうちに
もう一度触ると、
体は一気に思い出します。
普通科では、
この「少し覚えている」状態を
毎週つなげていきます。
間が空きすぎると、
思い出すところからやり直しになります。
それが続くと、
なかなか前に進めません。
毎週来ること自体が目的ではありません。
最短で前に進むために、毎週にしています。
教え方の前提
普通科のレッスンは、
**「できない前提」**で進みます。
最初からできる人はいません。
途中で分からなくなるのも、
できなくなるのも、普通です。
レッスン中に、
- 評価したり
- 比べたり
- 急かしたり
することはありません。
置いていかれる心配をせず、
その場に居続けてください。
その日に理解できなくても大丈夫です。
覚えられなくても問題ありません。
できないままでも成立する形を、
こちらで用意しています。
教材について
普通科のレッスンでは、
その場ですべてを覚える必要はありません。
レッスンで扱った内容は、
あとから確認できる場所を用意しています。
動画や補助資料はありますが、
予習や復習を義務にすることはありません。
分からなくなったときに、
戻れる場所として使ってください。
覚え直すためではなく、
迷子にならないための教材です。
※ 各レベルの詳しい内容はこちら
最後に
普通科は、
誰にでも合うレッスンではありません。
でも、
「踊れるようになりたいけど、
何から始めればいいか分からない」
そう感じている人には、
一度は体験してほしい場所です。
ここでは、
急がせません。
決めさせません。
踊れている感覚があるか。
無理をしていないか。
楽しめそうか。
その判断材料として、
普通科はあります。
合う・合わないは、あります。
それでいいと思っています。
もし合えば、
一緒に少しずつ進みましょう。