「曲なんてなんでもいいよ」
たまぁーーーーに聞きますね。サルサ歴結構あってもそう言う人もいる。ま、それ以外にもサルサは面白い所はあるからね。ペア相手との共同作業?! 技が出来る/受けられる?! レッスンも真面目に出ていれば出ているほど、そうなる可能性が高くなるかも。何しろゴールは「技術が上手くなる」ですからね。曲なんてどうでもいい世界にもなってくるかも知れない。
で、それが良いとか悪いとかはどうでもいい。それぞれ好きな様に楽しめばいい。相手に迷惑さえかけなきゃね。でもこの感覚、もしイベント主催者/DJさんとなると、それは先行き難しいかも。集客にモロ影響するからです。
「えーーー別に皆そんなにこだわってないよ!」
そうでしょう。8割はたとえば誰のなんて曲か分からないと思う。DJさんでも曲名や歌手知らんって人多い。そもそも外国語だからね。覚えにくい。自分のレパートリーは全て言えるなんて人、ほぼ居ないのでは?! ヒスパニックDJさんは違うかもだが。
でも仮に誰も曲にこだわりなかったとしても、選曲の良さは確実にイベント成否に影響する。なぜならそれは潜在意識的に響くから。無意識下で「今日の曲は楽しい/楽しくない」が判断されてしまう。そう思う。かなり強くね。
そしてそれはどう顕在化していくか。まずその日の”客引き”。皆んな早く帰っちゃう。たとえばイベント終了1時間前〜にボロボロボロっと帰る人が出てくる時。選曲が良くなかった可能性大です。他にも帰る要素はあるにしろ、選曲のミスフィットが強く助長させる。
そして主催者側には更に困る事。次の開催で集客が悪くなる。たとえば以前は沢山人が来てくれていたのに、徐々に徐々に減っていく時。それは選曲が良くない可能性がある。1、2回はたまたまかも知れない。でも継続的に減っていったら?! 選曲を真っ先に疑うべきかも知れない。
とここまでくるとある程度整理できるでしょう。良い選曲ってなんだ?! 良い曲がかかる?! ちょっと違うかな。コード進行の妙とか多少はあるけど、好みは人によってだしね。レゲエやラップでも「良い仕事」もぜんぜん普通にある訳で。(テキトーな仕事も分かるね(笑) そーゆーのあるわ)
DJさんが拘りがちな真新しい曲とか、ひどい時には”誰も知らない、オレだけが知っている曲”とか掛けたがるケースもあるね。これも違う。良い選曲とは必ずしもリンクしないと思う。
私が思う良い選曲、それは「飽きない」 それが客引きを遅くし、リピーターも増やすと思う。ある程度その日のお客さんの嗜好は掴んでいたとしてね。
多分この話、ちょっと理解しにくいでしょうね。わかりやすくします。たとえば天丼を食べたとしましょう(笑)
その天丼は美味しいです。でもその店、付け合わせは何もない。味噌汁もお新香も、何もメニューに載ってないのです。すっごい美味しい天丼がちょーーーんとお盆に乗っていて、あとはお箸しだけ。水も無いよ! さぁあなたは最後まで食べやすいですか?
私は思う。どんなに天ぷらがうまく揚がっていたとしても、おそらくちょっと辛くなるでしょう。食も中盤に差し掛かったら、「んーーーなんか欲しいな。ビールかお茶か味噌汁か、、、」
たとえばステーキハウスに行ったとします。そのステーキはめっちゃ美味いです。でも出てくるのはステーキのみ。ポテトも茹でインゲンも、ライスもサラダも付いていません。水もダメ。さぁあなたは美味しくフィニッシュ出来ますか?
つまり私が言いたい事。いかに単体の曲がよくたって、バリエーションの変わった何かが頻繁に入ってこないとダメなのです。食べ物なら食傷になる。食べるのをやめる。次にその店には行かないのです。ひいてはサルサなら客は早めに帰っちゃう。次は他に行く。飽きるからです。
実は最近98%「懐メロ」というイベントに行きました。最初はまぁ楽しかったんですけどね。「うわーなつかしー」?! でもね、1時間もやっていると飽きた。周囲も少々そうだったでしょう。ポロポロと帰っていく。と、懐メロの知らない新しいサルサ人も、人が少ないので帰っていく。多くの参加者に「ちょっと盛り上がらなかったなー」「つまらなかったなー」の印象が残る。。。
「毎曲絶対に景色を変える」
そんな事を言ったDJさんもいました。確かに彼は変えてましたね。素晴らしい腕だと思った。(ちょっとそれ以外で決定的に私と感覚が違うので、彼のスピンはそれほどいきませんけどね) この辺り、絶妙にイベント盛況に影響するんだろうなぁと思った。
〆
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